Nero ( AD54-AD68 )
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ネロの名で知られるが、元々の名はルキウス・ドミティウス・アエノバルブス。母アグリッピーナの画策で
皇帝クラウディウスの養子に迎えられ、ネロと名乗るようになる。
(ネロと言う名はクラウディウス家に代々伝わる由緒ある名である。)アグリッピーナがクラウディウスを暗殺してネロが即位する (クラウディウスの実子ブリタニクスは4ヶ月後にネロが毒殺)。 血なまぐさいスタートにもかかわらず、最初のうちの統治は評判が良い。 それは、哲学者セネカと親衛隊長ブルスの補佐によるものと言われている。 59年に母アグリッピーナを殺害。62年に妻オクタウィアを姦通罪の冤罪を着せて殺し、 人妻であったポッパエアと結婚。 同62年にブルスが急死。 このころからセネカも遠ざけられて、ネロの統治はでたらめになっていく。そうした中 64年にローマで大火が起きたが、人々はネロが自分の宮殿を建てるために街に放火した と噂する。本当にネロが放火を命令したかどうかはわからないが、とりあえず 放火犯人をでっち上げる必要から、キリスト教徒にその罪を着せ迫害する。 (ヨハネ黙示録中の獣の数字666というのは迫害者ネロの名を指している。) 芸術家を気取っていたネロはギリシャへ行って、悲劇役者としてコンクールで優勝。 しかし、これは皇帝の評判をかえって落とすものであった。 68年3月、ガリアで反乱発生。4月、タラコネンシス(スペイン)の属州総督ガルバが 皇帝を宣言。6月、元老院からも公敵宣言を受け、古式通りの残酷な処刑がなされると 聞いたネロは自ら命を絶つ。 |
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