ハドリアヌス ( AD117 - AD138 )
五賢帝の三人目。 先帝トラヤヌスが領土を広げすぎたせいか、 防衛のため忙しく各地を巡った。 詩人フロルス曰く、「皇帝なんぞになりたかない、ブリトン人の間をうろついて。 ......の間に潜んで。 スキュティア人たちの地の冬を辛抱せねばならぬから。」 ハドリアヌスも負けてはいない。「フロルスのようになりたくない。 安料理屋の間をうろついて。 居酒屋に潜んで。 まるまる太った蚊の餌食になることを辛抱しなければならぬから。」 見事な反撃である。 彼はギリシャ好きで、アテネ復興の恩人となり、初の髭をはやした皇帝となる。また、同性愛でも有名で、特にアンティノスという美少年との関係は良く知られている。 元老院との関係はあまり良好ではなく、死後あやうく断罪されるところであった。 イギリスには今でもハドリアヌスの 長城が残っている。 ローマ市内に残る「パンテオン」は彼が作った神殿である。 ローマ近郊チボリの「ヴィラ・アドリアーナ」は、彼が作らせた庭園で 非常に美しいのでお勧めの観光スポットである。また、 「サンタンジェロ城」は彼の廟所である。
トラヤヌス帝の姪の娘で、ハドリアヌス帝の妻。 AD100年に結婚。AD128年に Augusta の称号を受ける。死後は神格化された。
ルキウス・ケイオニウス・コンモドゥスは104年頃エトルリア系の 古い家系に生まれた。祖父と父はコンスルも勤めている。 136年8月にハドリアヌスの後継者とされ、ルキウス・アエリウス・カエサルと 改名する。同年、および翌年にコンスルを勤め、プロコンスルとして パンノニアに派遣されるが、健康を害しローマに帰還。138年1月に死亡する。 彼の息子ルキウス・ウェルスはアントニヌス・ピウスの養子にされ、 後にマルクス・アウレリウスの共治帝となる。 |
--> ネルウァ --> トラヤヌス --> ハドリアヌス ----> サビナ ----> アエリウス --> アントニヌス・ピウス ----> ファウスティーナ --> マルクス・アウレリウス ----> ファウスティーナ ----> ルキウス・ウェルス ----> ルキラ --> コンモドゥス ----> クリスピーナ --> ペルティナクス --> ディディウス・ユリアヌス --> クロディウス・アルビヌス --> ペスケンニウス・ニゲル |